スポーツ
1つのボールからつなげるスポーツの可能性。ブラインドサッカーの魅力とは!?—後編—
前回はブラインドサッカーってどんなスポーツ?ということについてについてお届けしました。
前回記事:1つのボールからつなげるスポーツの可能性。ブラインドサッカーの魅力とは!?—前編—
今回は3月28日・3月29日に神奈川川崎市のフロンタウンさぎぬまで開催されたブラインドサッカークラブチーム選手権2015についてお届けします。
日本で開催のクラブチーム選手権なのにコロンビア代表!?
今回わたしも福岡のチーム、ラッキーストライカーズのチームマネージャーとして参加したクラブチーム選手権は、東北・北信越、関東、関西での地域リーグと九州での認定試合を勝ち抜いてきたチームが頂点を競う大会です。しかし、なんと私たちの初戦の相手はコロンビア代表!!この大会では海外チームを招聘し、世界レベルでの試合が展開されます。今大会は昨年の世界ランキング7位のコロンビア代表。試合の前後は「オラ!(やあ)」や「グラシアス!(ありがとう)」とスペイン語も飛び交っていました。
逆にコロンビアの選手からは「ありがとう」と日本語が聞こえることもあり、国際的な大会でした。もちろんプレイは世界レベルでワントラップでのシュートやスピード感のあるドリブルに観客からは「おぉ!」という歓声や拍手も多く聞こえてきました。
コロンビア代表チーム
クラブチーム選手権試合結果
優勝 | Avanzareつくば |
準優勝 | たまハッサーズ |
3位 | コロンビア代表 |
4位 | 埼玉T-Wings |
5位 | 福岡ラッキーストライカーズ |
6位 | 新潟フェニックスファイヤーズ |
7位 | 兵庫サムライスターズ |
日本で唯一!Jリーグチームが支援するブラインドサッカーチーム
わたしがマネージャーを務めるラッキーストライカーズ福岡は九州唯一のブラインドサッカーチームで、日本で唯一Jリーグのチームが支援をしています。アビスパ福岡ホームタウン推進部は、2004年からの約10年間ブラインドサッカーの普及やコーチング、そして試合ではチームメイトとしても支援しています。このような活動からもブラインドサッカーの障害の有無に関わらずサッカーができる、楽しめるという可能性を感じます。
コロンビア対ラッキーストライカーズ福岡
アビスパ福岡が支援するラッキーストライカーズ福岡
1つのボールからつなげるスポーツの可能性。互いに理解し合い混ざり合う社会へ
ブラインドサッカーのボールには次のようなメッセージが書かれています。
“No Border But Mixture
in Football
ボクらには夢がある。
障がいのあるなしに関係なく
サッカーでつながり、まざっていくこと。
日本ではじめてつくるこの音の鳴るボールも
そんな夢のための大切な一歩。
ボールの音をきき、声をかけあい、仲間を信頼し
立場も国境もこえていく
ボクらはボールひとつの力を信じている“
このメッセージは日本で最初のブラインドサッカー用ボールが作られてから現在まで継承され続けているものです。ブラインドサッカーは障害のあるなしに関わらず、誰もが自由にピッチを駆け抜けることができるスポーツです。そして障害者と健常者という枠を超え、互いに理解し合い、協力して一つのチームを作り、全力で試合に挑みます。互いに協力すること、当たり前に障害者と健常者が混じり合うこと。ブラインドサッカーに携わっていると当たり前のようで今の社会に少し足りない大切な事ことが見えてきます。
あなたには障害者の友達がいますか?
道で困っている人がいたら自然と手助けしていますか?
今までできていなかったこともスポーツをきっかけに少し考えてみませんか?
ブラインドサッカーは国内でも試合や体験会などが行われています。是非一度足を運んでみてください!
ブラインドサッカー協会
ライター名:Kana Takahashi