- パラリン
- 取材
Spots of Heart
パラスポーツを体験してみよう!#02アンプティサッカー
パラスポーツを体験してみよう!#02アンプティサッカー
アンプティサッカーについて初めて知る人も多いと思いますが、
実際に体験したことも踏まえて紹介していきたいと思います!
アンプティサッカーとは?
まず、アンプティサッカーとは何かというと、、、
主に上肢、下肢の切断障害を持った選手がプレーするサッカーです。
1980年代にアメリカ人の切断障害者であるドン・ベネット氏が偶然ボールを蹴ることによりこの競技を思いつき、以降アメリカ軍負傷兵のリハビリの一環として採用されたことから一気に普及が進みました。従来のような障害者スポーツに必要とされた専用の器具を必要とせず、日常の生活やリハビリ・医療目的で使用している松葉杖クラッチ(主にロフストランドクラッチ)で競技を行うため、足に障害を持つ人々にとっては、最も気楽に楽しめるスポーツとして日本はもちろんのこと海外でも急速に普及・認知度が高まっているスポーツです。
特に経済的に恵まれない国々においても受け入れ易く、特に紛争の多い地域では四肢を欠損した兵士や民間人の身体的リハビリやメンタルヘルスケアにも一役買っています。
体験インタビュー!
ここからは実際にアンプティサッカーを体験したニッチロー大好きなもやしちゃんこと、阿久津美奈さんにインタビューしていきたいと思います!
ーーーまずアンプティサッカーを知っていましたか?
いいえ。今回初めて知りました。
以前に怪我をしたことがあり、松葉杖生活を送ったこともあったので、
難しそうだけど、出来るだろうなと思っていました。
まず片足あげて立つっていう動作さえ難しくて、
それで前に進むのも難しいし、両足があるのに転ぶのが怖くてビクビクしてました。
アンプティーサッカーの選手の皆さんが簡単そうにやってるから、
周りの人にはその難しさは分かりにくいと思うけど、本当に大変でした。
ーーー見るのと、実際にやってみるのではやっぱり違いますよね。
そうなんです。
本当に尊敬というか、体力、技術合わせて、健常者に劣る部分がなくて、むしろ健常者を圧倒してました。
”すごい”の一言でした。
ーーーどういったところに凄さを感じたのでしょうか?
選手の皆さんはみなポジティブなのが驚きでした。最初は障がいを持った方だから怪我させないように気をつけなきゃっていうのが正直ありました。でも最後の方は障がいもっていることを忘れてしまうぐらい自然で、同情とか偏見とか勝手な先入観がなくなるってこういうことだなと実感しました。
すごく自己満足だけど、嬉しくて、最初に障がいを持っているから怪我させちゃいけないって思ってたことを申し訳なく感じました。
私自身も松葉杖で生活していた時期があったので、その時はもう一生自分の足で歩けなくなるんじゃないかと、
世の中なんて不平等なんだってかなり落ち込んでいた時期もあったのですが、選手の皆さんの楽しそうな姿を見ていたら、
万が一これから先、自分や周りの家族が障がいを抱えるようなことがあっても、前向きに向き合える気がすると勇気をもらえました。
ーーーどんな状況でも前向きに取り組む姿は心を動かされるものがありますね。最後に何か伝えたいことはありますか?
きっと、私が松葉杖生活だったときのように障がいを抱えてる人の中には、マイナス思考になってる人がたくさんいると思うので、そのような人たちにアンプティーサッカーや、パラスポーツを知ってもらいたいと思ったのと、一度でもいいから経験して欲しいなと思いました。
もちろん健常者の方にも、経験してもらいたいなって思います。
障がいをマイナスに考えないで、楽しむ術はいくらでもあることを知って欲しいです!
アンプティーサッカーを経験して、私はそう思えたので
他の方々も同じ気持ちになってもらえたら嬉しいです。
2020年に向けて
パラスポーツはまだまだ認知度は低いですが、何かがきっかけで怪我をしてしまった人にたくさんの勇気や希望を与えてくれる素晴らしいものだと感じました!
アンプティーサッカーは現在、パラリンピックの種目ではありませんが、東京2020年パラリンピックゲームに新種目として他の種目と共にアンプティサッカーを新種目競技の候補として選出した事が発表されました。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックで選ばれる可能性があるのでこちらも注目です。
ライター名:山﨑まい